館長の部屋

広域就労支援事業について

2016.05.20 Friday

 2016年度、A´ワーク創造館では、西岡正次就労支援室長を事業統括マネージャーとして、大阪府より『自治体による、「支援付き就労(就労訓練等)の資源(協力事業所)開発・推進事業」』を受託し、取り組んでいます。

 皆様ご承知のとおり、非正規雇用の広がり等を背景に生活困窮のリスクを抱える人が増えています。2015年度には生活困窮者自立支援法が施行され、全国の各基礎自治体において雇用施策(自立相談事業、就労準備事業、就労訓練事業)の整備が進められています。

 A´ワーク創造館においても、2014年度、法が施行されるのに先立って就労訓練事業受け入れ事業所の開拓に取り組み、また、2015年度には「就職困難者のための地域雇用創出プロジェクト」を実施して70人の雇用を実現してきました。今回の事業はこうした実績を踏まえて大阪府の委託を受けて実施するものです。

 現在、基礎自治体には、就労に関する相談が寄せられますが、いわゆる「出口問題」が大きな壁になっており、就労訓練受入れ先や就職先を具体的にイメージした適性評価、就労準備等の支援プランが立てにくく、就労に至らず相談段階でとまってしまうケースが多く指摘されています。

 そのため、本事業は、大阪府内14市町村(大阪府(能勢町、豊能町、忠岡町、田尻町、熊取町、岬町、太子町、河南町、千早赤阪村)、東大阪市、池田市、泉佐野市、河内長野市、摂津市)の自立相談支援機関と連携して、就労訓練受け入れ事業所の開拓と、就労訓練を効果的に実施するためのノウハウの提供(職務分析や支援プランの作成、協力事業所との関わり方、訓練の運営等)を通じて、各自治体における雇用促進施策の促進を応援するものです。

 具体的には、①「就労訓練事業(支援付き就労)」を実施していただける事業所の開発、②参加自治体の自立相談支援機関等と連携して①の事業所による就労訓練を推進、③事業所での就労訓練を実施するために、各自治体から推薦される相談者の就労準備を支援する、という3本の柱で構成されています。

 就労訓練の実施事業所は概ね大阪府内を対象とし、各自治体の自立相談支援機関等の相談者を中心にマッチングを行い、モデルとなり得る「支援付き就労」を展開します。相談者の中には、コミュニケーションに苦手意識がある方、「自己理解」「仕事理解」が進んでおらず次の仕事のイメージを掴めていない方や、社会人基礎力が不足している方などが含まれています。

 その場合には、就労体験期間(1週間~2週間)を設けることで、体験する側の相談者と受け入れる側の事業所が互いに適性を見ることが可能になること(体験修了後に採用の可能性有)、また、(こんなことが可能になるんだ!という)新たな気づきとなって、相談者本人の自己効力感の向上につながることが期待できます。そうした支援メニューを実施し、丁寧に就労準備を進めることにより、職場適応と職場定着を実現するサポートを行います。

 グローバル化やIT化を背景に、雇用環境は大きく変わり、ハローワークを通じた求人・求職情報だけでは雇用につながらないケースが増えています。地域事情に精通した基礎自治体におけるきめ細やかな雇用政策が必要になっているのです。労働力減少が進む我が国において、地域企業の求人ニーズと働くことを望む相談者個々の特性を活かした自治体の取り組みを応援させていただきます。

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